地域のつながりが薬になる！【社会的処方】
【社会的処方・西 智弘（編著） 学芸出版社】
著者の紹介
編著者：西 智弘
川崎市立井田病院かわさき総合ケアセンター腫瘍内科/緩和ケア内科医師
一般社団法人プラスケア代表理事
「暮らしの保健室」や「社会的処方研究所」の運営を中心に
『病気になっても暮らせるまち』を作るために活動。
著者：藤岡聡子（福祉環境設計士）
横山太郎（横山医院 在宅・緩和クリニック院長）
守本陽一（公立豊岡病院）
森田洋之（南日本ヘルスリサーチラボ代表）
村尾剛志（丸亀市産業文化部文化課市民会館建設準備室長）
本の目次
1章…目に見えない「孤立」という病
2章…社会的処方のカナメ
3章…社会的処方を市民の手で
4章…まちに医療者が関わる
5章…暮らしを彩る年の差フレンズ
6章…リンクワーカーからみた社会的処方のタネ
私が読み始めたきっかけ
私は医療や介護に関わる仕事をしています。
特に介護の世界では持病をいくつも抱え
毎日たくさんの薬を飲んでなんとか生きている方々を
たくさん見てきました。
施設に来た時は「早く死にたい」「いつ死んでもいい」
とおっしゃる方も少なくありません。
介護施設は病院ではないので
薬を処方したり治療をすることはできません。
ただ
その方の話を聞いたり、
一緒にプログラムを行うことしかできません。
それでもしばらく施設で過ごしていると
元気になっていく方がたくさんいます。
少し前まで「死にたい」と言っていた方が
「私は100歳まで生きる！」と笑いながら
話したりする光景は珍しくありません。
そんな時
薬じゃなくても人を元気にすることができるのかもしれない
と思う様になりました。
そんな時に出会ったのが
社会的処方という考えでした。
おすすめの理由
この本は著者がいっぱい
冒頭でもご紹介しましたが
この本は各地で活躍する方々が各章を担当して書いています。
そのため事例が豊富で
孤立・地域などをいろいろな視点から見ることが出来ます。
著者が1人だと、その人の視点からしか
問題を見ることが出来ませんが
著者がたくさんいるこの本は視野がいっきに広がります。
あなたが誰かの薬になれる
誰かを助けたい
人の役に立ちたいと思う人は
多いと思います。
この本では
あなたも誰かの薬になれるということを
考えるきっかけになります。
高血圧や糖尿病などの病気は治せなくても
孤立という社会的病を治す薬になれるかもしれません！
世の中はこんなにも進んでいる
普段ニュースを見ていると暗い話題ばかりで
嫌になることってありませんか？
高齢化が進む、誰でも認知症になる可能性がある
などと聞くとゾッとしますよね。
でも
実社会に目を向けると
こんなにもいろいろな活動が行われているんだと
びっくりすると思います。
１つひとつは小さな活動でも
間違いなくその地域の人々の暮らしを支えています。
こんな地域でなら長生きもいいかもしれないと
思い直すかもしれません。
もしかしたら
あなたがそんな居場所を作ることが出来るかもしれない
そんな風に思わせてくれる1冊です。
キーワード・テーマ
この本のキーワードは
孤立・地域・社会・繋がり
だと思います。
特に繋がりという部分では
硬い繋がりではなくて
緩い繋がりでもいいのではないかと
考えさせられます。
そして
障害や病気があってもなくても、
1人ひとりがやりたい小さなことを気軽に
口に出すことができ、
それを「いいね！」と応援してくれる
人たちがいる環境が大切。
1人ひとりに価値があること。
1ミリを進めていくこと。
きっとこの本は
今何かの活動をしていて
行き詰って悩んでいる人が読んでも
「これでいいんだ」「また頑張ろう」
と思わせてくれるかもしれません。
まとめ
今回は【社会的処方】という本を
ご紹介しました。
医療や介護に携わっている方、
地域で何か活動をされている方、
これから何か始めたいと思っている方
そんな方々におすすめです！
あなたも誰かの薬になれるかも。
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P.S 本日のお供
本を読むときに欠かせないお供。
私はこの本を読みながら
炭酸水を飲み、黒糖をつまみました。
（食べ合わせは突っ込まないでください(笑)）
写真を撮り忘れましたが
良かったら本と一緒にお供もどうぞ。
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